外野飛球のメカニクス講座 ~プロローグ~
今回からは“お父さん審判”というカテゴリで、審判の動きについて紹介していきます。
公式戦では、審判講習を受講し、資格を持った方(お父さん含む)が審判を行うのですが、練習試合では、研修を受けていないお父さんも行います。(行わざるを得ないとも言う)
小学生の時に審判をして、中学の野球の審判を行うと、驚くことは、打球・送球・走塁の速さ。
正直、二塁塁審時、内野内にいる自分に向かって来る打球は怖いです。
逆に、ランナーが急に止まったり、戻ったり、進んでいなかったり、逆走したり、関係のない塁に投げたり、泣き出したり、と。
「えぇっ?」と驚く動きは少なくなりますので、予測して準備することが可能です。
(盗塁成功の後、何もなかったかのように元の塁へ戻った奴はいたか・・・ / 笑)
小学生時に比べ外野飛球も多くなります。
1人の塁審が外野飛球判定の為に、打球を追いかけますので、残った3人の審判で4つの塁を見なくてはなりません。
・ 誰も判定する審判がいなかった
・ ひとつの塁を2人以上の審判が判定した。
こんなことにならないよう、審判にはマニュアルが存在します。
このマニュアルのことを審判メカニクスと呼んでいます。
その中で、4人制審判のメカニクスのことを「クロックワイズ・メカニクス(Clockwise Mechanics)」と呼んでいます。
クロックワイズとは、時計回り(右回り)のことです。
今回より、クロックワイズメカニクスについて紹介いたします。
勿論、中学生も高校へいったら、練習試合の時に審判を行う機会はあります。
その時にあわてないように、一緒に学んでください。

しかし、実際の現場では、メカニクス通りに行かない場合があります。
・ 審判の経験が少ないので、動き方が判らない(慣れていない)。
・ たまたま動くのを忘れていた・・・・
・ 中途半端な打球だった為、判断が遅れスタートが遅れた。
これではさみしすぎませんか?
審判は判定をするのが主の仕事で、メカニクス通りに動くのが仕事ではありません。
それに、グラウンドには4人しか審判はいないのですから、お互い助け合いましょう。
-----------
尚、情報がたくさんありすぎて、更新に時間がかかります。(まだ書きあがっていないとも言う / 笑)
審判は待ってくれませんので、取り急ぎの方はこちらを参考にしてください。
※クロックワイズメカニクス資料
「審判メカニクス 2017年」全日本野球会議審判技術委員会編
https://drive.google.com/file/d/1b-Q3yGBL4fKsaDoflSHR1CnVZS_OT_Gq/view?usp=sharing
※その他のマニュアルについて
全日本野球協会HP
アマチュア野球規則委員会 各種資料
https://www.baseballjapan.org/jpn/umpire/rulecommittee.html
これら資料を元に紹介をしていきます。
まずは、基本中の基本から・・・・
《メカニクスは外野飛球の時に適用されます》
いくらランナーが塁にいようが、何アウトであろうが、外野へボールが行かなければ、このメカニクスは適用されません。
また、ゴロで内野を抜けた打球(例:三遊間)は、塁審は外野での判定はしません。
外野への飛球は、外野での判定(キャッチ、ノーキャッチ)が必要となるため、担当する塁審は追いかける必要があります。
《外野飛球時の判定。統一した決まりごと》
メカニクスには、全てに統一した決まりごとがあります。
・ 外野飛球の判定は塁審が行う。(球審は行わない)
・ 外野の判定をした塁審は、戻って内野の判定はしない。
・ 二塁塁審がダイヤモンド内にいる場合、二塁塁審は、外野飛球の判定は行わない。
→この場合、外野飛球の判定は一塁塁審or三塁塁審ということです。
・ ランナー無し、またはランナー1塁以外の場合、球審は基本ホームにステイして、本塁の判定をする。
(スコアリングポジションにランナーがいる場合です)
《外野飛球の判定範囲について~メカニクスの元になります~》
外野飛球の判定範囲は、メカニクスでは重要な要素です。
判定範囲とランナーがどこにいるかでメカニクスのパターンが決まる為です。
判定範囲は、外野手の守備位置、二塁塁審の立ち位置によって、担当者が決まります。
まずは、外野飛球に対する判定範囲を学びましょう。
外野飛球の判定は2種類。
二塁塁審がダイヤモンドの外にいるか、内にいるかで範囲が変ります。
【二塁塁審がダイヤモンドの外にいる場合の判定範囲】

一塁塁審 : 右翼手の守備位置からライト側(ファールゾーン含む)
二塁塁審 : 右翼手の守備位置から、左翼手の守備位置までの間
三塁塁審 : 左翼手の守備位置からレフト側(ファールゾーン含む)
【二塁塁審がダイヤモンド内にいる場合の判定範囲】

一塁塁審 : 中堅手の守備位置からライト側(ファールゾーン含む)
二塁塁審 : 外野の判定はしない。
三塁塁審 : 中堅手の守備位置からレフト側(ファールゾーン含む)
《二塁塁審:ダイヤモンドの内と外》
二塁塁審がダイヤモンドの内・外の基準は、以下の通りです。
ダイヤモンドの外にいる場合
ランナーなし
ランナー3塁
ランナー1・3塁※
ランナー2・3塁※
ランナー満塁※
※内野手が前進守備をとった場合
ダイヤモンドの内にいる場合
ランナー1塁
ランナー1・2塁
ランナー1・3塁※
ランナー2・3塁※
ランナー満塁※
※内野手が通常もしくは深めの守備位置をとった場合
《パターンは27+2ある》
外野飛球における各塁の判定パターンは全部で27種類あります。
ランナーがどこにいるか。どこへ打球が飛ぶかでパターンが決まります。
ランナー無し(3つ)
ランナー1塁(2つ)
ランナー2塁(2つ)
ランナー3塁(3つ+2)
ランナー1・2塁(2つ)
ランナー1・3塁(※5つ)
ランナー2・3塁(※5つ)
ランナー満塁(※5つ)
※5つ、2塁塁審がダイアモンド内にいる場合は2つ、外にいる場合は3つです。
【+2について】
基本メカニクスは、ランナーと飛んでいった打球(打球を追った塁審)によって決まり、アウトカウントは関係ありません。
しかし、アウトカウントで動きが異なるケースが2つ存在します。
具体的には、“ランナー3塁で二塁塁審もしくは一塁塁審が外野へ打球を追った場合”です。
0アウト、1アウトと2アウトでは、動きが変わります。こちらは改めて説明をします。
《パターンのパターン?》
「27+2のパターンを覚えるのは大変」と思われるかもしれません。
しかし、27+2のパターンのそれぞれの塁審の動きは、非常に統一性がある為、ある程度パターンで覚えることが可能です。
別の機会で紹介をしますが、ポイントは・・・
“得点につながる塁を優先している。”
スコアリングポジションにランナーがいる場合は、本塁は球審がプレイに備えます。
次に優先されるのが、3塁です。1人で2つの塁を見る場合、1塁と2塁が圧倒的に多いです。
次回以降、それぞれについて説明をしていきます。
次回以降の予定(まだ書けてないのに・・・大丈夫か?)
クロックワイズ(時計回り)3パターンの紹介
基本パターンの紹介(満塁5パターン)
+2パターンの紹介
球審の動き
一塁塁審の動き
二塁塁審の動き
三塁塁審の動き
審判同士のサインについて
公式戦では、審判講習を受講し、資格を持った方(お父さん含む)が審判を行うのですが、練習試合では、研修を受けていないお父さんも行います。(行わざるを得ないとも言う)
小学生の時に審判をして、中学の野球の審判を行うと、驚くことは、打球・送球・走塁の速さ。
正直、二塁塁審時、内野内にいる自分に向かって来る打球は怖いです。
逆に、ランナーが急に止まったり、戻ったり、進んでいなかったり、逆走したり、関係のない塁に投げたり、泣き出したり、と。
「えぇっ?」と驚く動きは少なくなりますので、予測して準備することが可能です。
(盗塁成功の後、何もなかったかのように元の塁へ戻った奴はいたか・・・ / 笑)
小学生時に比べ外野飛球も多くなります。
1人の塁審が外野飛球判定の為に、打球を追いかけますので、残った3人の審判で4つの塁を見なくてはなりません。
・ 誰も判定する審判がいなかった
・ ひとつの塁を2人以上の審判が判定した。
こんなことにならないよう、審判にはマニュアルが存在します。
このマニュアルのことを審判メカニクスと呼んでいます。
その中で、4人制審判のメカニクスのことを「クロックワイズ・メカニクス(Clockwise Mechanics)」と呼んでいます。
クロックワイズとは、時計回り(右回り)のことです。
今回より、クロックワイズメカニクスについて紹介いたします。
勿論、中学生も高校へいったら、練習試合の時に審判を行う機会はあります。
その時にあわてないように、一緒に学んでください。

しかし、実際の現場では、メカニクス通りに行かない場合があります。
・ 審判の経験が少ないので、動き方が判らない(慣れていない)。
・ たまたま動くのを忘れていた・・・・
・ 中途半端な打球だった為、判断が遅れスタートが遅れた。
「俺は、ちゃんとメカニクス通りに動いた。○塁の審判がメカニクス通りに動かなかっただけだろ? 俺知らん。」
これではさみしすぎませんか?
審判は判定をするのが主の仕事で、メカニクス通りに動くのが仕事ではありません。
それに、グラウンドには4人しか審判はいないのですから、お互い助け合いましょう。
-----------
尚、情報がたくさんありすぎて、更新に時間がかかります。(まだ書きあがっていないとも言う / 笑)
審判は待ってくれませんので、取り急ぎの方はこちらを参考にしてください。
※クロックワイズメカニクス資料
「審判メカニクス 2017年」全日本野球会議審判技術委員会編
https://drive.google.com/file/d/1b-Q3yGBL4fKsaDoflSHR1CnVZS_OT_Gq/view?usp=sharing
※その他のマニュアルについて
全日本野球協会HP
アマチュア野球規則委員会 各種資料
https://www.baseballjapan.org/jpn/umpire/rulecommittee.html
これら資料を元に紹介をしていきます。
まずは、基本中の基本から・・・・
《メカニクスは外野飛球の時に適用されます》
いくらランナーが塁にいようが、何アウトであろうが、外野へボールが行かなければ、このメカニクスは適用されません。
また、ゴロで内野を抜けた打球(例:三遊間)は、塁審は外野での判定はしません。
外野への飛球は、外野での判定(キャッチ、ノーキャッチ)が必要となるため、担当する塁審は追いかける必要があります。
《外野飛球時の判定。統一した決まりごと》
メカニクスには、全てに統一した決まりごとがあります。
・ 外野飛球の判定は塁審が行う。(球審は行わない)
・ 外野の判定をした塁審は、戻って内野の判定はしない。
・ 二塁塁審がダイヤモンド内にいる場合、二塁塁審は、外野飛球の判定は行わない。
→この場合、外野飛球の判定は一塁塁審or三塁塁審ということです。
・ ランナー無し、またはランナー1塁以外の場合、球審は基本ホームにステイして、本塁の判定をする。
(スコアリングポジションにランナーがいる場合です)
《外野飛球の判定範囲について~メカニクスの元になります~》
外野飛球の判定範囲は、メカニクスでは重要な要素です。
判定範囲とランナーがどこにいるかでメカニクスのパターンが決まる為です。
判定範囲は、外野手の守備位置、二塁塁審の立ち位置によって、担当者が決まります。
まずは、外野飛球に対する判定範囲を学びましょう。
外野飛球の判定は2種類。
二塁塁審がダイヤモンドの外にいるか、内にいるかで範囲が変ります。
【二塁塁審がダイヤモンドの外にいる場合の判定範囲】

一塁塁審 : 右翼手の守備位置からライト側(ファールゾーン含む)
二塁塁審 : 右翼手の守備位置から、左翼手の守備位置までの間
三塁塁審 : 左翼手の守備位置からレフト側(ファールゾーン含む)
【二塁塁審がダイヤモンド内にいる場合の判定範囲】

一塁塁審 : 中堅手の守備位置からライト側(ファールゾーン含む)
二塁塁審 : 外野の判定はしない。
三塁塁審 : 中堅手の守備位置からレフト側(ファールゾーン含む)
《二塁塁審:ダイヤモンドの内と外》
二塁塁審がダイヤモンドの内・外の基準は、以下の通りです。
ダイヤモンドの外にいる場合
ランナーなし
ランナー3塁
ランナー1・3塁※
ランナー2・3塁※
ランナー満塁※
※内野手が前進守備をとった場合
ダイヤモンドの内にいる場合
ランナー1塁
ランナー1・2塁
ランナー1・3塁※
ランナー2・3塁※
ランナー満塁※
※内野手が通常もしくは深めの守備位置をとった場合
《パターンは27+2ある》
外野飛球における各塁の判定パターンは全部で27種類あります。
ランナーがどこにいるか。どこへ打球が飛ぶかでパターンが決まります。
ランナー無し(3つ)
ランナー1塁(2つ)
ランナー2塁(2つ)
ランナー3塁(3つ+2)
ランナー1・2塁(2つ)
ランナー1・3塁(※5つ)
ランナー2・3塁(※5つ)
ランナー満塁(※5つ)
※5つ、2塁塁審がダイアモンド内にいる場合は2つ、外にいる場合は3つです。
【+2について】
基本メカニクスは、ランナーと飛んでいった打球(打球を追った塁審)によって決まり、アウトカウントは関係ありません。
しかし、アウトカウントで動きが異なるケースが2つ存在します。
具体的には、“ランナー3塁で二塁塁審もしくは一塁塁審が外野へ打球を追った場合”です。
0アウト、1アウトと2アウトでは、動きが変わります。こちらは改めて説明をします。
《パターンのパターン?》
「27+2のパターンを覚えるのは大変」と思われるかもしれません。
しかし、27+2のパターンのそれぞれの塁審の動きは、非常に統一性がある為、ある程度パターンで覚えることが可能です。
別の機会で紹介をしますが、ポイントは・・・
“得点につながる塁を優先している。”
スコアリングポジションにランナーがいる場合は、本塁は球審がプレイに備えます。
次に優先されるのが、3塁です。1人で2つの塁を見る場合、1塁と2塁が圧倒的に多いです。
次回以降、それぞれについて説明をしていきます。
次回以降の予定(まだ書けてないのに・・・大丈夫か?)
クロックワイズ(時計回り)3パターンの紹介
基本パターンの紹介(満塁5パターン)
+2パターンの紹介
球審の動き
一塁塁審の動き
二塁塁審の動き
三塁塁審の動き
審判同士のサインについて
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