一流の練習法~ 【参考】 トレーニング3原理5原則
先回、一流の練習法~背伸びをする~にて、トレーニングの原理・原則について少し触れました。
トレーニングを効果的に行うためには、守るべき「3つの原理」と「5つの原則」があります。
今回はトレーニングにおける3原理5原則を紹介いたします。(高校の保健体育で習うようです)

《ルーの法則》
身体の機能は適度に使うと発達し、使わなければ萎縮(退化)し、過度に使えば障害を起こす
ドイツの生物学者ヴィルヘルム・ルーによって唱えられた法則で“ルーの法則”と呼ばれています。
生理学における基本法則でもあります。筋肉もこの法則にあてはまる訳ですので、この法則をトレーニングに置き換えたものが“トレーニングの3原理”3原則を元に展開したものが“トレーニングの5原則”として、現在のトレーニングの考え方の基本となっています。

《トレーニング3原理5原則》
【3原理】
オーバーロードの原理(過負荷の原理)
トレーニングは、日常生活レベルよりも負荷を与えないと効果はありません。
この負荷というのは、重量であったり、回数であったり、時間であったりします。
先回説明した“背伸びをする”ということだね。
可逆性の原理
トレーニングで得られた能力は、トレーニングを行っている間は維持されるけど、止めてしまうと徐々に消失していく。
ということです。
特に体力系トレーニングでは顕著に出ます。
特異性の原理
トレーニングの効果は、行なったトレーニングの刺激に対して特異的に効果が表れるということ。
腕の筋肉を鍛えるトレーニングをすれば、腕の筋肉は発達をするということだね。
下半身を鍛えたいのに、腕の筋肉を鍛えるトレーニングをしても意味はないよ。ということでもあるね。
つまり、どこを鍛えたいか、どうゆう動作を向上させたいかなど、自分がレベルアップさせたい動作に合わせたトレーニングをすることが必要ということだね。

【5原則】
漸進性(ざんしんせい)の原則
3原理のひとつ“オーバーロードの原理(過負荷の原理)”があるからといって、
いきなり強い負荷を課すと、簡単に怪我をしてしまいます。
だからといって、毎回同じ負荷であると現状維持はするもの、発展はありません。
状況を見て、段階的に負荷をかけていくことが必要です。
反復性の原則(継続性の原則)
トレーニングは1回だけで効果はでるものではありません。
繰り返し行うことで、効果がでてきます。
※書くと簡単なんですが、ここが中々できないのですよね。
一流の練習でいうところの“たくさん練習する”に該当します。
全面性の原則
ある一つの箇所ばかりトレーニングするのではなく、全身をバランスよくトレーニングしたほうが結果的に効果が高いとのことです。
3原理のひとつ“特異性の原理”と反対の原則と思われますが、専門性(特異性)を支える基礎がなければ、パフォーマンス向上を図ることはできません。
また、心・技・体(精神面、技術面、体力・筋力面)をバランスよく鍛えることも、この原則に当てはまります。
つまり、食事、睡眠、生活習慣(もち勉強も)も野球が上手くなるトレーニングの一環なんだよ。
ということです。
野球というスポーツは、一方向に片寄った動きが多い競技です。
バランスをとる為にもこの原則は必要な要素だと思っています。
個別性の原則
体力、技術には個人差があります。年齢・性別・能力・体力水準に合わせてトレーニングを行うことです。
トレーニングの方法やプログラムは一人ひとり個別に設定したほうが効果があるということです。
この練習を簡単にできる方法があります。
それは・・・“孤独な練習”。1人で行う練習は、個別性そのまんまですからね。

意識性の原則
トレーニング目的・方法・効果を理解してトレーニングをすると効果があがりますよ。
ということです。
トレーニングをする時には・・・・
・なんの強化の為のトレーニングなのか?
・どこを鍛えているのか?
・どんな効果があるのか?
・何を注意しなければならないのか?
など内容・目的・効果を理解して行いましょう。
5つの原則のうち、漸進性(ざんしんせい)の原則、反復性の原則(継続性の原則)は科学的根拠に基づいています。
残りの、全面性の原則、個別性の原則、意識性の原則においては、科学的に調べるのは難しいが、経験則上間違っていないとのことです。
同じ練習をしていても、何を感じながらやっているかで、ぜんぜん結果は違ってくるわけです。
イチロー
練習は嘘をつかないって言葉があるけど、頭を使って練習しないと普通に嘘つくよ
ダルビッシュ有
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