身長を伸ばす栄養素⑥ ~もはやホルモン?! ビタミンD~
ビタミンDは、カルシウムの司令塔的な働きをします。
具体的には、
・ カルシウムの吸収を助ける
・ カルシウムの骨形成を促進させる
・ 骨へのカルシウム沈着を促進させる
・ 血液中のカルシウム濃度を一定の濃度に保つ
・ 骨の密度を維持する
と、骨、カルシウムにはなくてはならない存在です。

ビタミンD
別名:エルゴカルシフェロール(D2)、コレカルシフェロール(D3)
【成長成分以外の効果】
免疫作用

ビタミンといえばイメージ的には野菜・果物かと思いますが、
ビタミンDは、野菜や果物にはほとんど入っておらず、椎茸や魚類に多く含まれています。
【必要摂取量】
厚生労働省発表の「食事摂取基準2015」には、
12歳~14歳は1日5.5μg(推奨80μg)
15歳~17歳は1日6.0μg(推奨90μg)
※推奨は、ほとんどの人が必要量を満たす量。
※μg(マイクログラム)は1/1000mg
【ビタミンDは自分で作ることができる!】
自分で作ることができなくて、食事で摂取しなければならない有機物をビタミンと呼びますが、
このビタミンDは、自ら作ることができます。それは・・・
日光に当たること!!
紫外線を浴びることで体内にて作られます。
ちなみに、体内で作られるビタミンDの材料は、コレステロールです。
コレステロールは、鶏卵のところでもお話した通り、
鶏卵にも含まれていますが、体内でも生成されます。
【最近、ビタミンDが足りない?!】
ビタミンDが足りないと、骨の発育不良を起こし、O脚や背中が曲がる「くる病」の引き金になります。
日光に当たれば作られるビタミンDが足りない?と疑問に思われるかもしれませんが、
最近はUVカットの素材が多く出回っており、外に出ても、紫外線が皮膚まで届かないことが多いです。
その為か、最近、乳幼児の「くる病」が増加しています。
オールの練習は外で行うので、練習の間は日光に当たっている訳ですが、平日はどうでしょう。
家と学校の往復だけでは、ビタミンDは充分作られない可能性があります。
毎日、夏場は15分、冬場は30分以上、日光を浴びましょう。
【クララの病気はビタミンD不足?!】

アルプスの少女ハイジに登場する、車イスの少女クララ。
彼女の病気はくる病ではないかと言われています。
クララの住んでいたフランクフルトは、産業革命の真っ只中で、工場の噴煙で昼でも暗かったそうです。
病気ということでロッテンマイヤーさんに外出を禁止されたクララですが、
ハイジと出会い、外へ出かけるようになり、ハイジの住むアルプスにて立つことができたのです。
NHK「ためしてガッテン」でも特集が組まれていました。
【今、大注目のビタミン】
ビタミンDといえば、骨を丈夫にする作用といわれていましたが、最近の研究では、免疫作用があることが判ってきたそうです。
風邪やインフルエンザが感染が冬場に多い理由は、空気が乾燥していることもありますが、日照時間が充分ではないため、
体内でビタミンDが充分に作られず、免疫ができず感染してしまうという説もあります。
また、花粉症の予防、がん予防に効果が期待できるとのことです。
今後の研究に注目しましょう。
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