超優秀なたんぱく質・・・鶏卵
先回は、成長成分栄養素として、たんぱく質の話をしました。
その際には、たんぱく質には、スコアがあることもお話しました。

先回さらっと触れましたが、このスコアは数種類あります。簡単に紹介いたします。
→少し大人の世界に入りますね(笑)
一番最初にたんぱく質のスコアを定めたのがプロテインスコアと呼ばれています。
1955年に国際連合食糧農業機関(FAO)によって設定されました
人体に必要なアミノ酸量を基準として、食品のアミノ酸と比較します。
全てが基準をみたしていれば100。足りないアミノ酸があれば、その数字のスコアとなります。
プロテインスコア
鶏卵 100
豚肉 90
鶏肉 85
牛肉 79
牛乳 74
白米 78
大豆 56
この評価は、
旧基準との違いが判るように“アミノ酸スコア”という名称となりました。
(現在はこれが主流になっています)
アミノ酸スコア(プロテインスコアとの比較)
鶏卵 100(→)
豚肉 100(↑)
鶏肉 100(↑)
牛肉 100(↑)
牛乳 100(↑)
白米 65(↓)
大豆 86(↑)※現在は100
今まで鶏卵のみが100だったのが、動物性たんぱく質が軒並み100へ上がっております。
また、大豆の56→86へ上昇しております。
1985年にFAO、WHOに国連大学が加わり、基準値が変更となり、
大豆が晴れて100になっております。
1990年には、食物の消化吸収性を考慮して、PDCAAS(タンパク質消化性補正アミノ酸スコア)が発表されています。
PDCAAS(アミノ酸スコアとの比較)
鶏卵 100(→)
豚肉 91(↓)
鶏肉 91(↓)
牛肉 92(↓)
牛乳 100(→)
白米 47(↓)
大豆 100(↑)
まだ、日本では浸透していない指標ですが、それにしても白米のスコアがどんどん下がっていますね。
最近では、「DIAAS」という指標をIDF(国際酪農連盟)強く推しています。
酪農連盟だけあって、乳製品が軒並み100を超えています。
このように
→大人の時間終了(笑)
では、一体どれを信じれば良いの??
先回たんぱく質でも書きましたように、たんぱく質は、体内でバラバラにされて(アミノ酸)、再合成をされます。
いくらスコア100の食材を食べても、他の食材にあるたんぱく質と混ざる訳ですので、食品単独でのスコアなんて、結局意味がない訳です。


今回は、全てのスコアに100点な鶏卵についてです。
・・・・意味ないって、言っておきながら(笑)
注意!!
今回を鶏卵とりあげますが、たまごアレルギーのある方は絶対に摂らないでくださいね
鶏卵のたんぱく質の質が良いことはお判りになったでしょうか。
それ以外にも、この鶏卵には、たくさんの栄養素が詰まっております。

出典:たまごの「丸金」
https://www.malucane.co.jp/egg_pedia/eiyo/1-1.html
その栄養素とは、ビタミンCを除いた全部!!!!
ひよこの栄養成分が入っている訳ですからね。
【コレステロールが高い】
「コレステロールが高いから、たまごは1日1個まで」
昔はこのように言われていました。
確かに鶏卵はコレステロール値が高い食品です。
しかし、今では、コレステロールについて色んなことが判ってきました。
食事で吸収されるコレステロールは、体内のコレステロール全体の1/3~1/7だそうです。
残りは、食事ではなく、体内で作られているそうです。
食事での吸収に1/3~1/7と幅があるのは、体内のコレステロールを一定にする為です。
食事でたくさん摂ると、体内での合成が減り、食事でコレステロール摂取が少なければ、体内でたくさん作られる。と常に一定を保っております。
まさに「ホメオスタシス(恒常性維持)」ですね。
関連記事 アスリートの為の栄養学① 「最初に知っておいて欲しいこと」
http://alltoyokawaboys.blog.fc2.com/blog-entry-109.html
この発見から、厚生労働省発表の「食事摂取基準2015」より、コレステロールの摂取基準がなくなっております。
コレステロールの摂取量は低めに抑えることが好ましいものと考えられるものの、目標量を算定するのに十分な科学的根拠が得られなかったため、目標量の算定は控えた。
「日本人の食事摂取基準(2015 年版)」 より
http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10901000-Kenkoukyoku-Soumuka/0000042631.pdf
なので、たまごは1日1個にこだわる必要はありません。
【地産地消:うずらの卵は凄い!!】

豊川中央ボーイズ(オール豊川)のお隣、豊橋市は、うずらの卵の出荷量が日本一。
そんなうずらの卵の栄養成分は、鶏卵と同じビタミンC以外の栄養素が詰まった食品ですが、
特筆すべきは、その量。鶏卵と比べ、ビタミンはビオチンを除き、うずらのたまごが上回っています。
鶏卵とうずらのたまご100gの比較
ビタミンA(150μg)うずらが約2.2倍
ビタミンD(1.8μg)うずらが約1.5倍
ビタミンB2(0.43mg)うずらが約1.8倍
ビタミンB12(0.9μg)うずらが約5倍
葉酸(43μg)うずらが約2.2倍
ビオチン(25μg)鶏卵が1.3倍
ヨウ素(16μg)うずらが約9倍
セレン(32μg)うずらが約1.5倍
モリブテン(5μg)うずらが約1.8倍
出典:
うずらの卵と鶏卵の栄養価を比較してみた!1日いくつ?→ 結果!
これは、うずらは小さいので、生き残る為に早く成鳥になる必要がある為、たまご内に多くのビタミンを
持っているからだそうです。
こんな栄養素満タンのうずらのたまごが日本一身近にあるのですから、どんどん食べましょう。
豊橋うずら農協http://www.uzura.or.jp/
ところで・・・・
豊川中央ボーイズ(オール豊川)は、日本一のうずらのたまごの街、豊橋の団員がたくさんいます。
団員の募集範囲は“地産地消ではなく、広い地域から募集しております(笑)。
ただ今、体験入団を行っております。
興味のある方はこちら
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