インフィールドフライイフフェア!!!

小学校の野球では、ほぼ宣告のなかったインフィールドフライ
中学以上になると、発生頻度は増えます。
(・・て書いておきながら、今まで1回しか見てませんが・・・)
ここでインフィールドフライについておさらいをしましょう。
野球規則内におけるインフィールドフライは、
野球規則:5.09a 打者アウト
打者は、次の場合、アウトとなる。
(5) インフィールドフライが宣告された場合。(定義40参照)
これだけです。
これは、インフィールドフライがあまりに特別で複雑なルールなので、
野球規則内ではなく別途、用語の定義の項目で説明をしています(定義40)
インフィールドフライについて

出典:野球図鑑【ホームメイト・リサーチ-スポランド】
http://www.homemate-research-baseball.com/useful/10150_baseball/index08.php
インフィールドフライとは、
【ルール説明】
アウトカウント:ノーアウトもしくはワンアウトの時。
塁上のランナー:1・2塁もしくは満塁の時
飛球(フライ)に対して、内野手が普通の守備を行えば捕れる場合に適用されます。
結果 、 そのフライが捕球される、されないを問わず、打者はアウトとなります。
なんとなく攻撃側が損なルールのようですが、このルールがなければ、内野フライをわざと捕らずに、併殺、上手く行けばトリプルプレーもできてしまいます。
つまり、このルールは、攻撃側が不利にならない為のルールなのです。
従って、
・フォースでない時には適用されない。(ランナー2塁、3塁、2・3塁)
・ランナー1塁、1・3塁の場合は、落球しても、1塁ランナーのみの被害、打者アウトと変らないので、適用されない。
※別途“故意落球”が適用される可能性はあります。
・2アウトの時はわざと落球する意味がないから、1・2塁、満塁でも適用されない。
・ライナーは適用されない(コールできないので)
※別途“故意落球”が適用される可能性はあります。
・バントは適用されない(バントのフライは、打者のミスなので)
・その打球がファールになった場合、適用されない。
※攻撃側に不利益がでないので・・・ファールとして取り扱う。
※ファールでも、飛球(フライ)を捕球したのであれば、ただのファールフライで打者はアウトです。
※その為ファールになる可能性があるフライの場合は、審判は「インフィールドフライ イフ フェア」と宣告します。
(すごくカミそうですが)
【守備側への注意】
インフィールドフライが宣告されたフライは捕りましょう。
(いろんな所がめんどくさくなく済みます / 笑)
もしも、捕れなかった場合、ファールにせず、フェアにしましょう
(打者をアウトにできるのに、もったいないよね)
【勘違い注意!!~もしもボールを落とした場合~】
インフィールドフライは、ランナー1・2塁と満塁の時に発生するのですが、両ケースとも“フォース”の状態でもあるのです。
その為“フォースアウトになる”と勘違いをしてしまいがちです。
ましては“ボールを落とした”というショック状態でもありますからね。
走っているランナーをアウトにするには、タッグが必要です。
間違いないようにしましょう。
わかりやすい実例:
インフィールドフライでサヨナラ試合 横浜大洋VS広島
https://www.youtube.com/watch?v=mn8ZnEPtIUU
※これは後にアマチュア審判の教材として使われています。
【走者への注意】
先程紹介した動画、結果としてサヨナラ試合となりましたが、そもそも、ミスをしたのは、3塁ランナーです。
インフィールドフライが宣告されたにも関わらず、フライを落としたら、慌ててホームへ、それもボールを持っている捕手の目の前を走って・・・
ルールを知っていれば、まず走ることはしないでしょう。
【特殊なルール : 守備妨害】
インフィールドフライ中に結構発生するのが、守備妨害です。
内野フライなので、走者も守備も上を向いて(打球を見て)動いてしまいます。
その為、走者とフライを捕ろうと動いた野手がぶつかりやすいシュチュエーションです。
この場合は一体どうなるのでしょうか?
例で解説いたします。
※このルールは2014年より変更されております。
例:ノーアウトランナー1・2塁。
打者の打った打球はファースト前に上がったフライ。
インフィールドフライが宣告され、一塁手が打球を捕りに行こうとして、
打球をみながら1塁ベースへ戻る1塁ランナーとぶつかる(守備妨害)。
その後、一塁手はボールをグラブから弾いて落としてしまう。
それを見た1塁ランナー、2塁ランナーはそれぞれ2塁、3塁へと進む。
この場合、
守備妨害が適用され、1塁ランナーはアウト。
インフィールドフライですので、飛球を落としていますが、打者もアウトです。
守備妨害が適用されているので、3塁へ進んだ2塁ランナーは2塁へ戻されます。
ツーアウトランナー2塁で再開です。
では、例のパターンでファールだった場合は?
インフィールドフライイフフェアの通り、ファールなので、
インフィールドフライは適用となりません。
元々守備妨害は、発生即ボールデッドがルールです。
従って、1塁ランナーは守備妨害でアウト。
打者走者は打ち直しとなります。
つまり、1アウトランナー2塁。
ファールによるカウントが増えて再開となります。
これは、このファールフライを内野手が捕球しても、
打者走者はアウトになりません。
【特殊なルール : 守備妨害にならないケース】
守備機会のある打球にランナーが当たった場合、守備妨害となり、当たったランナーは即アウトです。
これは、インフィールドフライにも適用されます。
しかし、ランナーが自分の占有する塁についていて、打球に当たった場合は、守備妨害は適用されません。
当たった瞬間にボールデッドとなり。いずれの走者も進塁できません。
(5.09(b)(7)[例外][注5])
つまり、打者のみアウトです。
勿論、塁を離れて、打球に当たった場合は、守備妨害です。
このようにインフィールドフライは非常に特殊です。
めったに起きないようですが、もしも起きた場合、慌てないように覚えましょう。
本規則における用語の定義
定義40
40 INFIELD FLY「インフィールドフライ」〈2.40〉
0アウトまたは1アウトで、走者が一・二塁、一・二・三塁にあるとき、打者が打った飛球(ライナーおよびバントを企てて飛球となったものを除く)で、内野手が普通の守備行為をすれば、捕球できるものをいう。
この場合、投手、捕手および外野手が、内野で前記の飛球に対して守備したときは、内野手と同様に扱う。
審判員は、打球が明らかにインフィールドフライになると判断した場合には、走者が次の行動を容易にとれるように、ただちに〝インフィールドフライ〟を宣告しなければならない。
また、打球がベースラインの近くに上がった場合には〝インフイールドフライ・イフ・フェア〟を宣告する。
インフィールドフライが宣告されてもボールインプレイであるから、走者は離塁しても進塁してもよいが、その飛球が捕らえられれば、リタッチの義務が生じ、これを果たさなかった場合には、普通のフライの場合と同様、アウトにされるおそれがある。
たとえ、審判員の宣告があっても、打球がファウルボールとなれば、インフィールドフライとはならない。
インフィールドフライと宣告された打球が、最初に(何物にも触れないで)内野に落ちても、ファウルボールとなれば、インフィールドフライとはならない。
また、この打球が、最初に(何物にも触れないで)ベースラインの外へ落ちても、結局フェアボールとなれば、インフィールドフライとなる。
【原注】 審判員はインフィールドフライの規則を適用するにあたって、内野手が普通の守備行為をすれば捕球できるかどうかを基準とすべきであって、たとえば、芝生やベースラインなどを勝手に境界線として設定すべきではない。
たとえ、飛球が外野手によって処理されても、それは内野手によって容易に捕球されるはずだったと審判員が判断すれば、インフィールドフライとすべきである。
インフィールドフライはアピールプレイであると考えられるような要素はどこにもない。
審判員の判断がすべて優先し、その決定はただちに下されなければならない。
インフィールドフライが宣告されたとき、走者は危険を承知で進塁してもよい。
インフィールドフライと宣告された飛球を内野手が故意落球したときは、5.09(a)(12)の規定にもかかわらずボールインプレイである。インフィールドフライの規則が優先する。
インフィールドフライが宣告されたときに妨害が発生した場合、打球がフェアかファウルかが確定するまでボールインプレイの状態は続く。
打球がフェアになれば、野手の守備を妨害した走者と、打者がアウトになる。
打球がファウルになれば、野手の守備を妨害した走者だけがアウトとなり、その打球が捕球されたとしても、打者は打ち直しとなる。
【注】インフィールドフライは、審判員が宣告して、初めて効力を発する。
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