アスリートの為の栄養学⑧ ~今しかできないこと~
1ヶ月で1cm以上伸びる人もいます。
この成長期は、だいたい12歳頃から始まって、17・8歳ぐらいまで、
遅い人は20歳ぐらいまで続きます。(勿論個人差があります)
大谷翔平選手は、プロに入ってから3cm(190cm→193cm)伸びたそうです。

横に大きくするのは、成長期が終わってからでも可能ですが、
縦に大きくするのは、この時期を逃すと、中々難しいです。
体重増・・・あとからでもできる。(身長が伸びれば体重も増える)
筋肉増・・・今も増えたほうが良いが、後からでも可能。
身長伸・・・今しかできない。
なので、今しか出来ない、縦に大きくなることについて書いていきたいと思います。
縦に大きくなる(身長が伸びる)とは、
簡単に言ってしまえば・・・・
骨が伸びる
ということです。
【骨について】
人間には、206本の骨があります。
しかし、赤ちゃんの時には約350本あるそうです。
大人になるにつれ、骨が少なくなるのは、
成長し、骨と骨が繋がりあうためです。
この完成が大体18歳ぐらいですので、
今のみんなの骨の数は、206本~350本の内の
範囲内ということになります。
骨は毎日作りかえられています。
1つの骨が新しい骨に変るのに3~4ヶ月かかり、
全ての骨が新しくなるのに3年かかります。
【骨が作りかえられる仕組み】

骨の両端には、軟骨があります。
この軟骨の中に骨芽細胞と破骨細胞があります。
破骨細胞は、古くなった骨を溶かし、カルシウムやコラーゲンを血液中へ流す作業をします。
その後、骨芽細胞が溶かした部分にコラーゲンで基礎を作り、血液から運ばれたカルシウムが
吸着して、新しく骨が出来上がります。
つまり
破骨細胞の溶かした量 < 骨芽細胞が作った量
であれば、身長が伸びたということになる訳です。
骨芽細胞と破骨細胞の関係は大人になっても続きます。
その場合は
破骨細胞の溶かした量 = 骨芽細胞が作った量
ということです。
TV等でなにかと取り上げられている骨粗しょう症は、
破骨細胞の溶かした量 > 骨芽細胞が作った量
これが原因です。
さて、骨芽細胞と破骨細胞は勝手に働いている訳ではありません。
脳からの指示に基づき働きます。脳からの使者が成長ホルモンです。
つまり成長ホルモンがでないと、骨芽細胞も破骨細胞も働きだしません。
成長ホルモンについては次回お話をいたします。
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