ルールを知らなければ損をする!!~ベースの空過について②~

野球規則5.06(b) 進塁
(1)走者は進塁するにあたり、一塁、二塁、三塁、本塁の順序に従って、各塁 に触れなければならない。
逆走しなければならないときも、5.06(c)の各規定のボー ルデッドとなっていない限り、
すべての塁を逆の順序で、再度触れて行かなければならない。
前記のボールデッドの際は、途中の塁を踏まないで、直接元の塁へ帰ることはさしつかえない。
【注1】ボールインプレイ中に起きた行為(たとえば悪送球、ホームランまたは柵外に 出たフェアヒットなど)の結果、
安全進塁権が認められたときでも、走者が、進塁または逆走するにあたっては、各塁を正規に触れなければならない。
【注2】〝逆走しなければならないとき〟というのは、
① フライが飛んでいるうちに次塁へ進んだ走者が、捕球されたのを見て帰塁しょうとする場合(5.09b5参照)
② 塁を空過した走者が、その塁を踏み直す場合(5.09c2参照)
③ 自分よりも前位の走者に先んじるおそれがある場合(5.09b9参照) を指すものであって、
このようなときでも、逆の順序で各塁に触れなければならな い。
これは例で説明した方が判りやすいです。
【例】
打者が打った打球は、ワンバウンドでフェンスを越え、エンタイトル2ベース。
打者走者は2塁へ向かう際に、1塁ベースを踏み忘れていた。
2塁へ到着後、1塁ランナーコーチからの指摘で、1塁ベースを踏み忘れに気づき、
1塁ベースに戻って踏み直し、再び2塁ベースへ進んだ。

さて、この場合、守備側はなにかすることがあるのでしょうか?
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【例】の場合、プレイ再開後すぐに1塁ベースでアピールをすればアウトとなります。
ベースの踏み戻しは、次の塁へ行ってしまった場合、無効となります。
【例】の場合、打者走者は一度2塁に達してしまった為、いくら戻っても無効です。
もうどうすることもできません。
※このケースは、エンタイトル2ベース等でボールデッドになった場合に適用されます。
インプレー中であれば、2塁に達していても、1塁へ踏み直しは有効となります
(勿論、戻る間にタッグされない前提ですが)
その為、「もしかして1塁ベースを踏み忘れたかもしれない」
と思ったら、2塁ベースを踏む前に1塁ベースを踏みなおしに戻りましょう。
=この【例】ケースのポイント=
審判は、(無効なのに)打者走者が踏み直しに戻っても、
「それ無効だからダメだよ」とは言いません。
(それを言ってしまったら、暗にベースを空過したことを認めたことになりますので)
その為、走者、守備側(もしかして審判も)このルールを知らなければ、
そのままスルーになる可能性があるということです。
ね。ルールを知らないと損するでしょ。
さて、審判だった場合、ランナーの空過を確認しても、
アピールプレーである以上、なにも言えませんし、アクションもできません。
しかし、フォースの場合はアウト・セーフの判定をしなければなりません。
例えば、打者走者が打った打球がサードゴロ。三塁手がこれをはじきもたもたしている所で
打者走者は1塁を駆け抜け。しかし1塁ベースを踏んでいませんでした。
この場合、判定はできない訳です。
日本の場合、空過であれば、なにもコールをしないとのことです。
つまり、打者走者が(空過したが)駆け抜けから戻ってベールを踏んだ際に「セーフ」とコールするか
一塁手がボールを持って1塁を踏んだ際に「アウト」の判定をするそうです。
アメリカでは、踏んでいないのですが、セーフの判定をし、
もしも空過のアピールがあった場合、空過を認めアウトにするそうです。
次回のルールは“リタッチ”です。
リタッチしていない事は、戻るべき塁へ戻っていないこと
つまり空過と同じことです。なので、ほぼ同じルールが適用されています。
リタッチの発生の方が、空過より圧倒的に多い事象となります。
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