続:ルールを知っておいて損することはない!
まずはルールの確認です。

野球規則5.06(a) 塁の占有
(2)
2人の走者が同時に一つの塁を占有することは許されない。
ボールインプレイの際、2人の走者が同一の塁に触れているときは、
その塁を占有する権利は前位の走者に与えられているから、
後位の走者はその塁に触れていても触球されればアウトとなる。
ただし本条(b)(2)項適用の場合を除く。
ルールでは、同じ塁上に2人のランナーがいた場合、
基本、前のランナーにその塁の占有権があります。
(野球規則記載にあるように例外はありますが)
例示のケースでは3塁ランナーに占有権があります。

Q1について:
あなたは三塁手ならばどうしますか?
触球(タッグ)をしないとアウトにはなりません。
占有権は、3塁ランナーですので、
2塁ランナーをタッグしないとアウトとなりません。
ですので、解答は
2塁ランナーをタッグする。
・・・・だけでは、つまんないでしょう。
もしかしたら、ランナーはルールを知らないかもしれません。
なので、2人ともタッグして、2人のランナーの様子をみましょう。
できれば、2人ともアウトにしたいですよね。
ならばタッグの順番も考えてみましょう。
ルールでは、アウトになるのは2塁ランナーです。
3塁ランナーを先にタッグすることで、
自分がアウトと勘違いした3塁ランナーが
塁を離れる可能性があります。
なので、
①3塁ランナー ②2塁ランナーの順でタッグしましょう。
但し、①タッグ後、②のタッグ前に3塁ランナーが塁を離れてしまうと、
2塁ランナーに占有権が移りますので、結果1人しかアウトになりません。
素早く①3塁ランナー②2塁ランナーの順でタッグをしましょう。
そして、タッグをされた3塁ランナーが、もしも塁を離れたら、
すかさずもう一度タッグしましょう。
~判りやすい実例~
10/04/30巨人、坂本の走塁ミス
https://www.youtube.com/watch?v=Bl2EefejMys
(真弓監督はしゃぎすぎ / 笑)
Q2について:
あなたが3塁ランナーだった場合は・・・・
既に3塁ベースにいる2塁ランナーと自分の走塁力をくらべてみましょう。
自分の方が走塁力があると思えば、そのまま3塁へ戻り、
2塁ランナーをアウトとしましょう。
2塁ランナーの方が走塁力があると判断したのであれば、
ベースに戻らず、わずかな可能性に賭け、
ラウンダウンプレーに持ち込みましょう。
ほんのわずかな差かもしれません。
しかし、ルールを知っていれば、その時の最良の選択ができます。
野球は確率のスポーツと言われます。
0.1%でも勝つ可能性を高めていきましょう。
~参考~
後ろのランナーに優先権がある場合
野球規則5.06a(2)の例外
野球規則5.06b 進塁
(2)
打者が走者となったために進塁の義務が生じ、
2人の走者が後位の走者が進むべき塁に触れている場合には、
その塁を占有する権利は後位の走者に与えられているので、
前位の走者は触球されるか、野手がボールを保持して
その走者が進むべき塁に触れればアウトになる
要は、フォースの場合は、後のランナーに占有権があるということ。
【例】
1・2塁で内野ゴロ。2塁ランナーが走らず2塁に留まり、
1塁ランナーが2塁へ進み、2塁ベース上に走者が2人いた場合
後ろの1塁ランナーに2塁の占有権があることになるよね。
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